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    「コーラスで最も輝いていた時代」を、現在ではその存在を知る同窓生はごくわずかしかいない。
 
  その「栄光の時代」(昭和23年~30年頃)を後世に伝えるべく立ち上がった同窓生がいた。
 
    畑谷守良氏
 
   その人は、畑谷 守良(新5回生)
 
   そして、その趣旨に賛同して協力したのは
   佐川 隆二(新6回生) 吉田 栄一(新7回生) 横田 英司(新11回生)でした。
 
     その「栄光の時代」立役者は生内義夫先生だとの思いで、当時の
     資料集めに没頭し、多くの協力者の支援を受け、平成15年にCD、
    音符等貴重な資料を母校岩手高校に寄贈した。
     今回はその一部を皆様に紹介し、母校にも戦後こんな素晴らしい
    時代があったことを知って戴きたく作成しました
 
 
 畑谷 守良手記
 ┃生内義夫先生の作品(楽譜)の復元┃┃一本の古いテープから┃┃この頃熱中したこと
 
 協力者 吉田 榮一手記    音楽の真髄を伝えた教師と生徒たちの起動
 
 協力者 横田 英司の手記   偉大なり 岩手の音楽山脈
 
 
 
 


 
生内 義夫先生   水原 一先生
Profile  Profile 
 
  昭和23年度の新学期に着任した生内義夫、水原一両先生は、粗野な風潮にはしりがちな男子校に音楽
 を通じてうるおいをもたらした。授業で生内先生のピアノとバリトンに接し、芸術の新価に開眼した
 生徒は多い。さらに音楽部の部長として、若い情熱を指導に燃やし、みごとな男性コーラス・グループ
 を育て上げた。岩高グリークラブの誕生である。
  当時、体育部のめざましい活躍に比べ、文化部の活動の低調ぶりが嘆かれていたがその中にあって
 音楽部は猛練習に励み、急速にその実力を伸ばした。創立記念日や運動会にときに発表される合唱を
 聞いて、だれもがその成長に驚いた。こうして指導者の情熱が部員の情熱を引き出し、両者が一体と
 なっていい結果を生んで行く。
  翌24年には、グリークラブとしてのみならず、岩手女子高校音楽部と合同で「岩手フィルハーモニッ
 クソサイティ」を結成し混声合唱にも力量を発揮するにいたる。
  それが岩手県主催の第3回岩手芸術祭に参加し、岩高国語科教諭の水原一作詞、生内義夫作曲になる
 新作カンタータ「北上川」を発表し、聴衆に深い感銘を与えた。ここに、岩高音楽部に対する高い評価が確立
 されたのであった。
  生内先生の岩高在任期間は、25年春までの丸2年と短かったにもかかわらず、その残した遺産は大き
 かった。
   生内先生は退職後も折を見て来盛し部員の指導に当った。たとえば、「岩手高校創立25周年記念祝
 典カンタータ」などもその結晶で、作詞水原一、作曲生内義夫の名コンビの生んだ作品が、グリークラ
 ブの情熱あふれる演奏によって紹介され、それを聞く者の胸に感動を呼び起こした。
 
 
 昭和23年4月25日   武蔵野音楽学校(現武蔵野音楽大学)中退し岩手高校音楽講師しとして着任
 岩高音楽部(グリークラブ)誕生
 昭和24年
 昭和24年5月30日

 岩手フィルハーモニックソサイティ結成
 生内義夫新作カンタータ「北上川」発表(岩手県公会堂)
 岩手フィルハーモニックソサイテイ主催「第1回生内義夫作品発表会」
 昭和25年2月7日


 昭和25年4月
 交声曲3部作「岩手山」「北上川」「三陸海岸」生内義夫指揮 三神昭子伴奏
 岩手フィルハーモニックソサイティ主催によりJOQGローカルタイムに東北
 6県向け放送された。
 生内先生退職し、国立音楽大学作曲科に入学
 昭和26年6月


 昭和26年10月
 昭和26年11月4日
 岩手フィルハーモ二ックソサイティ主催「雫石救済音楽会」に生内義夫先生を
 招待先生指揮により交声曲3部作発表。雫石町に寄付。(雫石町大火生内先生
 宅全焼)
 
 
生内義夫作曲「ヴァイオリンソナタ」発表 国立音楽大学講堂
 岩中・岩高創立25周年記念式典カンタータ発表 生内義夫指揮
 岩手高校グリークラブ男声合唱 岩手高校講堂
 昭和27年1月20日 「第2回生内義夫作品発表会」
  第1部 交声曲「平和」
  第2部 交声曲「岩手山」
    学生歌「(ドイツ民謡)ヴァイオリン・ソナタ」

   賛助出演バリトン独奏清水義人 ピアノ内田弘 ヴァイオリン阿部昭吾
     於岩手県公会堂
 昭和28年11月9日


 昭和28年12月10日
 岩手フィルハーモ二ックソサイティ主催「国立音楽大学室内楽団演奏会」
  生内義夫指揮 岩手大学 岩手女子高校 岩手高校合計60名による
  交声曲「岩手山」合唱出演 於岩手県公会堂
 交声曲3部作 JOQG岩手県内放送 岩手大学 岩手女子高校 岩手高校出演
 
 
  長年大勢の協力者のもと資料収集したものを佐川隆二(新6回生)がPCによるCD収録化したものです。
 


 
 
拡大してご覧ください 
 
      CDに収録曲名
 生内義夫作品集1  1.岩手山(公会堂録音) 2.岩手山(ピアノ曲) 3.北上川(練習時録音)
     4.北上川(合唱譜より) 5.三陸海岸(合唱譜より) 
    6.穂麦 独奏 五十嵐明子 伴奏 土川ゆかり
生内義夫作品集2   1.ふるさとの 2.岩手青年の歌 3.おぼろ夜の 
    4.岩手中・高創立25年祝典歌
   5.岩手高女寮歌 6.盛岡一高定時制生徒会歌
   7.盛岡女子高校歌(久保学園) 8.穂麦(演奏のみ)
   
     CDに収録歌詞  
    生内義夫作品集1の歌詞
    生内義夫作品集2の歌詞
 
  三部作音源  
     ┃ 岩手山┃┃ 北上川  ┃┃ 三陸海岸 ┃┃岩手中・高校創立祝賀歌
 楽 譜  
     ┃ 岩手山┃┃ 北上川┃┃ 三陸海岸
                ┃ 岩手中・高校創立25周年祝賀歌  ┃┃平 和  ┃
 
 

 畑谷 守良  ┃生内義夫作品の感想┃┃収録曲に関する補足説明┃┃寄贈者への説明
 
 
 


   
生内 義夫先生  s23.4岩高グリークラブ発足  s23
フィルハーモ二ックソサイティ 


 
   
s24作品発表会  s24作品発表会   s25NHKにて 
 


   
s25音楽部  s25県公会堂 芸術祭
指揮は牛越恂 
s25
フィルハーモ二ックソサイティ 
 


   
 s25岩高男声合唱団
女性はピアノ三上昭子(二高)
 s26音楽部
女性は柳舘 敏先生
s26音楽部(3年生) 
柳舘 敏先生と
 


   
 s26生内義夫
作品発表会
s26
フィルハーモ二ックソサイティ 
s26高校音楽祭 
指揮は柳舘 敏先生
 


 
s26 岩高創立25周年記念  柳館敏先生
(s25.4~27.6) 
 写真提供 牛越 恂(新3回生)
 当時の音楽部員のコメント
 ┃村松由高(新2回生)┃┃牛越恂(新3回生)┃┃佐川隆二(新6回生)┃┃昭和27年の音楽部