重茂 佳伸氏  
 
    重茂佳伸(新10回生)さんが、東京在住中に小田急沿線の全駅を平成14~15年にかけて
   スケッチした作品と現在のその場所の写真と比較した展示です。
 
    前回開催(令和3年6月1日~15日)に続き今回は、そのⅣ、百合ヶ丘駅~厚木駅までの展示です。
 
平成14~15年頃のスケッチ  令和4年5月頃の現在の写真 
百合ケ丘駅 



 
  百合ヶ丘という優しい名前と宝行形の屋根 
  左右に延びた小路をゆっくりと下がるとホームは同じ目線
  駐輪場の半円に連なる窓が…一層駅舎を優雅に極立たせる

  
 新百合ケ丘駅 南口
 


 
  その昔 垂直に削りとられた山肌に描かれた原色の人形姫
     あの辺だったかな この辺だったかな
  今また 竹林はブルによって瞬く間に整地される
  北斜面の山肌に絵を描く人 また現れるだろうか
 
柿生駅 北口 
 


 
  か・き・お この快い響きに慣れ親しんで26年間
  画窓から朝日を拝み片平の男坂を上り下りする
  住みはじめた頃は 春夏 鶯は我庭に遊び
  ウサギ タヌキ隣山で遊れたのに
・・・
 
 
柿生駅 南口
 


 
 通り過ぎてしまいそう可愛い小さな南改札口
    厚券を切るパンチの音が懐かしい 
 
 鶴川駅
 


 
 香山園 庭園美術館神蔵邸を囲む白壁は地域文化の深さを
 感じらせる  旧白洲邸 武相荘までは徒歩15分 ところで駅前の
 拡張工事で居酒屋さんたちは何処¥へいっちやうのだろう
玉川学園前駅 南口 
 


 
 乗降客を待つ階段横の喫茶店 学生やショピング帰りの主婦が静か  にハーフタイムを味わっている その片隅でアートタイムを楽しむ  
玉川学園前駅 北口 
 


 
 地元に根ざすという言葉通りに 欅の大木は両手を広げ
 洒落た駅前交番を憩いの舞台にセットする
町田駅 南口 
 


 
 恋のまち町田 活気のある若者の町に生まれ変わりつつある
 姉さん冠りが白い雨靴をはき 腰に手ハサミ 憩いの広場の
 枯枝などの剪定をしたり 雑草をとりのぞいている姿は 
 よく目にするクローン化した若者より
    キビキビと躍動美にあふれていた
 
 
相模大野駅 
 


 
 小田急と江の島へ分岐する相模大野は小田急沿線中間地点の
 一大繁華街です 銀色の手摺りまでまぶしかった
  
小田急相模原駅
 


 
 立てたコートの衿から冷たい風が入り込む
 固まってしまいそうな指先に息を吹きかけた筆を持ち直す
 今日は2週間遅れの木枯らし一番 

相模台前駅 


 
 
  駅施設のバリアフリー化にともない
  道路をまたいで右奥にエレベーター設置工事中
座間駅 


 
 
  一杯やるにはまだまだ早い酒場の前からスケッチ
  終了後「慈味直心」というお店でソバを食す
   どうぞと出されたコーヒーの美味なこと
    ザルソバにコーヒー その洒落ていることにも感心 
 海老名駅
 


 


1年7ケ月後 同26日のスケッチ
左手前はまだ工事中ですが ライトブルーの回廊に完成

大都会のスタート 五重塔も迎えてくれる新開発地帯である
帰りの夕陽の美しいこと デカク丸く どんと丹山に溶けて行く
 
厚木駅 



 


飾り窓もなくストレートで筒のようなホームの壁面は樹脂系
風防で被れていたが 小田原寄りから見下ろす
河川敷の美しく広々とした きらめく流れにしばしみとれる