石桜同窓会会長          小枝指 博(新9回生) 
  


  
                                             

    この度の東日本大震災津波により犠牲となられた皆様に、深く哀悼の意を表するとともに、
  被災された方、そのご家族、関係者の皆様に心よりお見舞い申し上げます。
  そして一刻も早い復旧、復興を心よりお祈り申し上げます。

   石桜同窓会は何をなすべきかを三役会で相談の結果、各学年理事にお願いし、安否確認の情報収集に
  取り組んでまいりました。
  今回の災害は地震による災害に加え津波による災害であり、沿岸地域には多くの同窓生がおり、未だに
  確認の取れない方もおりとても心配です。

     4月21日、創立者三田義正翁のご生誕150年を迎へます。
  三田翁は、苦難そのものの環境にも負けず、それを割るようにして根をおろし、しかも来る春ごとに美しい花
  を咲かせる石割桜こそ人間形成の手本と考え、私学ならではの人材育成による国家社会への貢献の
  志として、不曉不屈・質実剛健の気風を尊ぶ「石桜精神」の体得者の育成に尽力され、今日も変わることなく
  母校の教育目標の根幹となっています。

    この度の大震災において、大きな痛手を被った大船渡のスーパーマイヤの米谷春夫社長(新18回生)は
  今回の震災でで大船渡市、陸前高田市の6店舗中5店舗が被災、多くの従業員を失い、家を失い、
  白身の母親も亡くされました。大きな痛手の中で唯一残った店は生活物資供給を一手に引き受け、営業を
  継続しています。3月29日には陸前高田市の仮店舗が営業をはじめ、危機に瀕した市民のライフラインを守ろ
  うという使命感。
  石桜精神の不曉不屈の精神で「我々は必ず復活する」と頑張っておられます。

   また、スーパージョイスの小苅米淳一氏(新13回生)は、岩手経済同友会会長として、
  「今後の復興に向けて何をなすべきか」をテーマにした例会を開催し、取り組むべきこと等について発表し
  奮闘しておられます。

    昨日、3月11日の大地震から1ケ月が経ちました。
  震災発生時刻に各地で慰霊の黙祷がおこなわれました。
  同時刻の4月11日午後2時30分より、故 村上洋巳儀(新38回生)のご葬儀が厳かに行われ、私も参列させて
  いただきました。村上様は宮古警察署港町交番所に勤務され、地震発生時にパトカーにて避難誘導中に、
  救急車の急病人を救援中に津波にのみ込まれて殉職されました
  去る4日、トランシーバをしっかりと握り締めて、うつ伏せの姿勢で発見されたそうです。その一身をなげ
  うって、救援の任務を遂行する剛勇は警察官不朽の亀鑑と申せましょう
  ここに村上様の石桜精神の美徳を顕彰し、壮烈を思慕しいささか幽魂を慰めるものです。
  また、同じ勤務地に中村邦雄(新27回生)がいて避難業務に従事していましたが、
  現在行方不明になっています。一日も早い発見を祈っています。

   多くの沿岸地区に在住の石桜同窓生が各界、各方面で復興に向けて活躍しており、
  頼もしく、心強く思います。
  石桜同窓会も一丸となって、この難局を皆様と一緒に頑張りたいと思います。

    石桜精神で頑張ましょう。
2011.4.12