夏のヴァカンスシーズンになると各地方の村や町はヴァカンシエを退屈させないよう
想いで深い夏を過ごしてもらおうと趣向をこらして面白い企画を盛りだくさん準備し
て待ち受ける。
ほかでは観られないとんでもないミュージシャンに遭遇する喜びもある。

ここスペインよりの小村フイトーもご多分に漏れず村の存続が危ぶまれて廃村
寸前から立ち直って展覧会、音楽会、絵画展示会など村の教会を会場にしての
企画が続き夏も結構楽しめる
地中海岸での甲羅千に飽きた頃、夕闇迫るサン・ジュリアン教会には観光客や
村人が教養高め瞑想にふける有意義な憩いの一時を求めて集まる。
宇津宮 功さん
   さて此のたびは、この村の生計を支えるプドー酒製造者達が村と協力して2日間くり広げる
   プドー酒祭(8月3・4日)の様子をお伝えします。

   村の14軒の酒倉が商品披露の利き酒、飲み放題と銘打っての酪酎2日間の企画に村は沸く。
   250リットルの大樽から溢れるように流れ出るムス力漕(甘口の食前酒)飲み放題には長蛇の列、
   人混みをかき分けて飲み助達が殺到する。

   記念撮影に夢中になり過ぎ、シャッターチャンスを探し回っているうちに樽の中身は空になってやっと
   たどり着いたところで記念写真を一枚。
   村の車道は通行止め楽団用に舞台が3カ所に設けられロック、カタラーニア音楽を奏で、歩道に
   特産物をならべる屋台や食い物屋が並び終日にぎわう。

   日本にまで輸出されるフイトー産ブドー酒の生産量は伸び昔のような貧しい村からいっぺんして禿げ頭の
    ガリーグ(岩山)はおもちゃ箱のような夏の家が地中海に向って建ち並ぶ豊かな緑なす丘に変貌した。

フィトー城 レイザー4光線で村が妖しく燃える
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ブドー祭り開幕 利き酒 樽回し競技
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